子どもの自殺を防ぐ!


こんにちは、聖海です。

↓ 前回は『18歳未満の死因1位は自殺!子どもが幸せな人生を送るために親にできること』についてお話ししました。

https://hachiware-education.com/20221118-1/

今回はその詳細のお話です。

 

1 心の居場所をつくること

人間は社会的な生き物です。

80億人ともいわれる世界の人口。

その大きな社会に飛び立つ前に、ごく小さな集団でたくさんの愛情と経験を積むことが大切です。

とりわけ、自分の居場所があるのが心身の安定、人生そのもののベースになると言ってもいいほど大事なことです。

何があっても確固として揺るがない自分の居場所。

いつでも帰ることができる場所。

自分に戻れる場所。

多くの場合は親子関係、家族関係がそれにあたるでしょう。

自分という存在が生きているだけで喜んでくれる人、素の自分を受け容れてくれる人、自分の心や体が変化しても味方になってくれる人、そういう人がいる(またはいた)だけで人はこの世に根を張って生きていけます。

しかし、そういう人がいなければ、根無し草のようにどこに行けばいいのか、誰を信じればいいのかわからず、何かある度に大きなダメージを受けてなかなか立ち上がれなくなってしまいます。

まずは、子どもが生まれてきてくれたことに、そして今存在している事実に周囲の大人がどう思っているのか、祝福や感謝、歓びといった感情をしっかりと言葉や態度にして伝えていくことが大切です。

 

2 物理的な居場所を増やすこと

心の居場所の次は物理的な居場所です。

物理的な居場所というのは実際の体の居場所です。

初めはお母さんのお腹の中、そしてお母さんや家族の腕の中、その次は家族の隣と居場所が移っていきますよね。

安心して過ごせる場所があれば、いつでも素直でいられたり、適切な休息が取れたり、ストレスなく実力が発揮できたりします。

家以外にも、年齢や子どもの意志に応じて友人と過ごせる場所、趣味を楽しむ場所、知りたいことを学べる場所など複数の居場所を一緒に開拓し、その子を知って受け入れてくれる場所を増やしておくことが大切です。

どこかでトラブルがあっても、同じくらい楽しい他の居場所がある子はそれほど落ち込みにくくなります。

気が休まったり、誰かに相談したり、時には逃げ込んだりできる選択肢がるので心だけではなく体もストレスを溜めにくくなります。

学校が嫌になって家に居ても体はエネルギーが余っていますので、イライラを家族にぶつけてしまったり、物にあたってしまったり、急に家出したくなったり、ネットで怪しい仲間と繋がったりしてしまうのです。

元から健全な居場所を複数作っておくことで、学校に行かなくても行く場所があれば一日中家でじっとしていなくてもいいので、気分転換になります。

 

最も大切なことは命の大切さや学校の意義を教えることではなく、自分の存在が認められ、どんな自分でも当たり前に安心して過ごせる心身の居場所があることなのです。