子どもの不登校・ひきこもり どうして学校に行きたくないの?

こんにちは、聖海です。
天気が悪い日はよほど楽しみなことがないと外に出たくないなーって思うのはよくあることですよね?
今回は子どもの不登校やひきこもりのお話です。
どうして不登校になるの?
昨日まで普通に通学していた子どもが、突然「学校に行きたくない」と言い出すと親は驚いたり、困ったり、おろおろしたりしてしまいますよね。
どうして急に行きたくなくなってしまうのでしょうか?
理由を端的にまとめると
・学校教育システムが時代に合わなくなった
・無理をしてでも大きな集団の中にいるメリットがなくなった
・限界が来た
この3点だと思います。
詳しく説明しますね。
日本の学校の教育システムは戦後に突貫工事のような感じで作られたものです。
敗戦後、日本国憲法ができて、平等に教育を受けさせることになりました。
戦後は「産めや増やせや」と言って戦争で減少した人口をとにかく増やそうという国の方針で、子どもの昼食・栄養は学校に行けば給食で摂取できるなどの触れ文句でたくさんの子どもが生まれました。
ベビーラッシュですね。
しかし、教員世代は戦争で減っていたので教員1名に対して子ども50名という学級編成になりました。
今の感覚で言えば「なぜそれで行けると思ったのだろう?」と疑問ですが、その頃の教育のイメージは軍隊訓練しかなかったのでしょう。
軍隊訓練と人格形成的な学校教育は正反対なものですが、軍隊の号令・命令・指令のような一斉集団行動がデフォルトになってしまいました。
とにかく教え込んで働く人材を育てる強引なやり方でやってこられたのは高度経済成長期まででした。
ご飯が普通に食べられて、テレビや電話などで当たり前に知りたいことが知れて、新幹線や飛行機で行きたい所に行けるようになったら、個性を抑え付ける窮屈な空間に我慢をして所属していることに堪えられなくなる人が出始めました。
それで、学級定員が40名に変更となり、今年度から35名になりました。
大きな集団に堪えられないのは人間としてごく自然なことです。
戦前までは家族と小さな集団で長時間拘束されずに人間的に生きていたのですから。
戦後の学校教育の環境が飛び抜けておかしかったのです。
大きな集団の中にいることの方が人間にとって特殊な状況なのです。
学校以外に何十人もの集団行動を毎日6時間もすることがあるでしょうか?
社会に出てもそれこそ自衛隊にでも入らない限りそのような環境で過ごすことはないでしょう。
軍隊訓練は個性を限界まで抑えつけて国の利益の為のみに動く人間の養成です。
現代社会、そしてこれからの社会はそういうところではありませんよね?
元々人間には個性があって、脳の質から体の質、性格、外見、生育環境、何もかもがみんな違うのですから。
誰が正しいとか、誰が優れているとかそういう問題ではないのです。
人間はそれぞれの個性を活かして身近な人と助け合って生きる生き物なのです。
殆どの人が個人や小さな集団の中で過ごしていますし、個性をうまく発揮することでビジネスチャンスが生まれます。
それに、知識を得る勉強だけなら学校に行かなくてもできます。
無理をして大きな集団にいる必要性はもうなくなったのです。
子ども達が入学前に「学校は楽しいところ」「入学式が楽しみだね!」と学校が遊園地の如く刷り込まれています。
そんな7歳からの特権のように思っていざ行ってみると物凄く窮屈で退屈な場所だったとがっかりする子も多いと思います。
それでも勉強しないといい大人になれない、好きな仕事ができない、友達ができないとネガティブな目的を念仏のように唱えながら必死に通います。
そうして頑張っているうちに、ある日ふと緊張の糸が切れてしまうのです。
不登校になった子は自分を大切にする必要性を感じ取った子だと私は思っています。
公教育(学校)は小さな集団の中で人権と尊厳を守り個々に合わせた支援をしながら教育を行うシステム(=インクルーシブ教育)へと改革する必要があります。